Famous Diamond
重量:140.50カラット
カラー:記載なし
クラリティ:記載なし
カット:クッションシェイプブリリアント
産地:インド
1700年頃、インドのクリシュナ川のバーシャル鉱山で働いていた奴隷が、410カラットのダイヤモンドを見つけました。
彼はそれを主人に渡さず逃げて自由への船出を試みましたが、イギリス人船長に略奪され殺されてしまいます。
(後にその船長も悔恨に襲われ首をつってしまいます。)
結局石はマドラスの総督トーマスピットの手に渡りましたが、石の入手にまつわる悪い噂のために偏執病になってしまいます。
彼は石がカットされている2年の間、同じ場所では2度と寝ず、たびたび変装もしました。
石が出来上がった時、カッター技術の最高級の例として喝采を浴びましたが、ピットはすぐに売ってしまうのです。
1717年フランス王ルイ15世がこのダイヤモンドの新しい持ち主となり、購入の手配をしたオルレアン公爵にちなんで「リージェント」と名付け、マリーアントワネットも着用することになります。
1792年リージェントは盗難にあい、匿名の手紙のおかげで取り戻されますが、この頃から装飾品としての機能より、資金調達の手段としての機能が高まることになります。
例えば馬を買うための担保物件として使われ、ナポレオンの騎兵を1800年のマレンゴーでの戦いで勝利に導きます。
ナポレオンはリージェントを剣のつかにはめ込ませ、皇帝につく際に着用しました。
彼が流刑になった時、妻のマリールイーズは石をもってオーストラリアに逃れますが、彼女の父皇帝フランシス1世に奪還されます。
この石はフランスの歴史と運命に余りにも一体化してきたので、1887年フランスのクラウンジュエル売却から除外されました。
後にルーブルに陳列され、第2次世界大戦中隠されていたことを除けば、それ以来ずっとルーブルに陳列されています。
フランス解放後、この石は凱旋将軍の様に戻って来て、群衆の歓呼に迎えられたのです。
本文の参考資料並びにソース:GIA DIAMOND GRADING