Answer
現在ではCGLも国際的な認識が非常に高くなっており、世界主要都市のオークションでGIAと同様にCGL鑑定ダイヤモンドが取引されるまでになっています。
CGLも独自の鑑定方法を採用しているわけではなく、GIAと同じ4Cの世界基準に則り、鑑定はGIA GGが執り行っており(GIAで宝石鑑定士資格(GG)を習得した鑑定士の全てがGIAに就職するわけでありません)、長年にわたりその信頼性を国内外で評価され今日に至っておりますので、現在において何ら懸念をする必要はございませんのでご安心下さいませ。
商業的理由が原因で、鑑定機関によってダイヤモンドそれ自体が違うものであるかの様な記述が目立つ様に思われます。
もし海外で鑑定書として機能しない鑑定機関であるなら、まず存在自体が危ういのではと存じ上げます。
弊社は双方の鑑定機関のダイヤモンドを取り扱っており、お勧めをCGLやGIAに偏った言及は致しません。
外国のブランドがCGLでなくGIA鑑定書なのは地理的に自明の理であるでしょう。
また、国内でダイヤモンドを購入された方が海外で手放す機会もそう多くはないでしょう。
仮に鑑定機関だけの理由でCGL鑑定ダイヤモンドがGIAよりお安く市場に出ているのであれば、それはお買い得と言えるでしょう。
国内市場でも同グレード・状態のものに関しては、双方に相場価格差は無く、全く同価値の取引がされています。
※過去には1997年にCGLの札幌支社でカラーグレーディングに問題があり一定期間AGL(宝石鑑別団体協議会)を除名されています。逆に2010年頃からの国内に入荷の多かったGIAムンバイ支社の鑑定は、AGTやCGLが同じ結果を出せない程甘いものが多数ありましたが、どちらも現在は厳格に対策・修正されています。
小売価格では意図的にCGLを安く見せ、お高く設定されている場合が散見されるGIA鑑定ダイヤモンドですが、CGLの様にソーティングから鑑定書へ移行する費用が発生しない事、GIA-Dでは予めレーザー刻印が施されている事等から、一般的に新規輸入ダイヤモンドの鑑定書付仕入れ価格は、GIAのものが一番安価になっています。
実は小売りレベルでは、国内鑑定機関の方がコストがかかっているというジレンマがあるのです。
現状CGLとは取扱キャパシティが違うため無理だとは思いますが、仮に国内の鑑定機関がGIAに統一されれば、不要な論争も無くなり消費者に向けた適正な価格付け(CGLと同価格に修正されるでしょう)にも良い方法だと感じますが、一時はレポート発行数で世界一になったこともある国内鑑定機関を不当評価されてはならず応援したい気持ちもございます。
欧州ではHRDがGIAより権威がある様に、日本を代表する鑑定機関にもっと誇りを持って欲しいと思います。
合理化と顧客サービスの更なる向上に向け、国内トップ鑑定機関のブレイクスルーを期待したい所以です。