有名なダイヤモンド(23) 「ニアルコス」

Four-Cs

Famous Diamond

「ニアルコス」 THE NIARCHOS

氷の女王と呼ばれたダイヤモンド

重量:128.25カラット

カラー:記録なし

クラリティ:記録なし

カット:ペアーシェイプ ブリリアント

産地:南アフリカ トランスバール プレミア鉱山

有名なダイヤモンドのすべてが年代物というわけではありません。

「きらめくニアルコスダイヤモンド」が良い例で、これは”比較的”最近の1954年5月22日、プレミア鉱山にある処理工場のグリーステーブルの上で発見されました。

この原石は寸法が2×1×3/4で、重量が426.50カラットありましたが、わずかに欠けていました。(おそらく地下の砕石機によるもの)

デビアスコンソリデーテッドマインズ社の会長アーネストオッペンハイマーは、早速この未カットのダイヤモンドを自分のものであると主張し、2年後に840万ドルの取引の一部として、ニューヨークのハリーウィンストンに売り渡しました。

これは、私企業による1回分の取り引き額としてはそれまでの最高の額でした。

ウィンストンはこのダイヤモンドが歴史的に非常に重要と考えたので、小さめの石にカットした方が利益は上がる算段でしたが、原石から可能な限り大きい宝石となるようファッション加工することにしました。

実際にカッティングを行ったのは、ウィンストン社のカッター長ベルナール ドゥ アーンでこのプロジェクトが完了するまで1年かかりました。

新たにカットされた石は「氷の女王」と命名され、144ファセットある128.25カラットのペアーシェイプになりました。

この原石からは、40カラットのエメラルドカットと28カラットのマーキスもカットされました。

カッティング後間もなく、ギリシャの工業並びに海運王スタフロス ニアルコスが「氷の女王」を200万ドルで購入し、彼の名にちなんで現在の名前が付けられました。

当時これは世界で2番目に大きいペアーシェイプダイヤモンドで、これを凌ぐのは現在までにファッション加工された最大のカットダイヤモンドであるカリナン1のみでした。

小さい方の石2個も売り渡されましたが、購入者は分かっていません。

本文の参考資料並びにソース:GIA DIAMOND GRADING