Carat
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カラット別に見るダイヤモンドの大きさ - 出典 GIA「ダイヤモンドのカラット重量」より
1カラットは0.200グラム。
一般的にカラット数が大きければ大きいほど稀少であり価値もありますが、同じカラット数のダイヤモンドでも他の3要素(カラー、クラリティ、カット)の組み合わせで、その価値はとても変わってきます。
大きさの単位と混同される場合が多いダイヤモンドのカラットですが、実際は重さの単位ですので、カラット数の小さい物の方がそれより大きい物より見た目が大きい場合もあります。
旅行するときに豪華なホテルを選ぶ人もいれば、こじんまりとした宿を選ぶ人もいるように、ダイヤモンドの大きさも、ご自分の気持ちに合ったものが一番あなたにふさわしいと言えるでしょう。
もし、あなたがダイヤモンドの輝きを最も重要とされるなら、カラーやクラリティグレードに頭を悩ませ続けるより、大粒でカットの良いものをお勧め致します。
ダイヤモンドの輝きはカットが一番重要となりますが、カラットの小さいものより大きいものの方が、そのカットを充分に活かし輝きを増すことが出来るからです。
カラットはジュエリーの普遍性に特に重要で、将来のことを考えると大きめの方がフォーマルな装いにも合い、長く身に付けられる点でも大粒で高品質のものをお勧めします。
ジュエリーに使われるダイヤモンドの重量は0.01ct以下から100ct以上まで幅がありますが、大抵の場合は0.05ctから1.0ctの間です。
その中で0.20ct以下のダイヤモンドは通常メレーと呼ばれています。
宝石のように小さくて高価な商品の重量を量るには、非常に小さくて均等な重量単位が必要です。
初期の宝石商人たちは寸法と重さが比較的均等な、植物(小麦やイナゴマメ)の種に頼っていたのです。
その中で食べれないイナゴマメ(CAROB)の種を分銅の役目として使い始めたのが、現在のメトリックカラットの始まりとなります。
カラット重量は20世紀初めに規格化されます。
時折CaratとKaratが混同して使われますが、同じ意味で使われる国もあれば、アメリカではKaratは金の純度をCaratは宝石の重量を意味します。
※目盛りの上に物差しを置き、目盛りが物差しの目盛りと等倍になる様に調節する事で、実際の大きさの目安をご確認いただけます。
ダイヤモンドはカラットが増すにつれて価格も上がります。
また、大きい石が比較的少ないので、カラットが増すと1カラットあたりの価値も上がります。
例えば1.0ctの石をカットできる原石結晶は、0.3ctの石をカットできる原石よりはるかに少ないので、ダイヤモンドカッターが支払う1カラットあたりの価格は大きい結晶の方が小さい方より高くなります。
すなわち0.3ctのダイヤモンド4個の合計価格は、同程度の1.0ctのダイヤモンド1個に支払われる金額よりかなり低いということになります。
ダイヤモンドルース価格 現在
Grade/Carat | 0.2ctup | 0.3ctup | 0.5ctup | 1.0ctup |
D IF 3ExHC | 107,000 | 159,000 | 439,000 | 2,700,000 |
D VVS1 3ExHC | 75,000 | 129,000 | 319,000 | 1,950,000 |
F VS1 3ExHC | 59,000 | 88,000 | 180,000 | 1,050,000 |
G VS2 3ExHC | 47,000 | 73,000 | 165,000 | 850,000 |
ラウンドブリリアント / 単位 = 円(税・鑑定書込) / 蛍光性 = None-Faint |
カラットに関しましては、カットの良さを充分に発揮できる最低限の体積という意味合い、アクセサリーではなくジュエリーであるという意味合い、一生涯ご着用いただくための普遍的な価値と言う意味合いから、0.3ct以上が1つの基準になると存じます。
言うまでもなくカットグレードが優れたダイヤモンドは、カラット重量が多くなるほど輝きの総量も多くなるのです。
また、ダイヤモンドに将来的な資産価値を求める場合、4Cの中ではカラット重量が一番重要な判断基準となります。
ダイヤモンドは、カラット重量が大きければ大きい程、ご購入時の金額からの歩留まりが良くなる傾向にあるのです。
また、ジュエリーとしての出来栄えも、カラットの大きい物の方がより良く見える傾向にあります。
他のグレードにこだわり過ぎ、本来購入できたカラットを逃す事は、年齢を重ねても着けられる普遍性や宝飾品としての確固たる価値と出来栄えを損ない、より多くの輝きを身にまとうダイヤモンドジュエリー本来の意味からも外れてくる様に思われます。
鉱物が最も多くとる外部結晶形状を晶癖と呼びます。
宝石品質ダイヤモンドの晶癖は八面体(オクタヘドロン)、すなわち三角形の側面が8枚ある形です。
八面体及びこれと関連性のある他の結晶形は、標準ラウンドブリリアントのカッティングに適しています。
他には十二面体、二十四面体等があります。
ただ、ダイヤモンド結晶は大抵2種類以上の基本的等軸晶系形状の組み合わせで生じます。
(変形八面体、八面体と十二面体や二十四面体との組み合わせ等)
その組み合わせの中では、双晶といわれ個々の部分は同じ結晶形であるが、方向が異なるものも存在します。
これは、カッティング後の高い歩留まりを得ることが困難なため、(例えばラウンドブリリアントにカットしようとすると結晶形をまたいでカッティングすることは困難なため大量の重量を失うことになる)、正確に形成された八面体等と比べると同じ重量の原石でもかなり価値が下がります。
すなわち、カラー クラリティが等しい2個の結晶が、重量が等しくても形状に関してだけで、一方が他方の最低10倍の価値になることもあるのです。
同グレードでカラットの違うダイヤモンドルースのどちらがお得かは、カラット単価を求める事で把握出来ます。
例えば、
126500÷0.303= \417,491/ct(1ctあたりの単価)
142500÷0.355= \401,408/ct(1ctあたりの単価)
上記の場合、0.355ctの方がお得なお買い物になります。
また、
126500÷0.303= \417,491/ct(1ctあたりの単価)
149800÷0.355= \421,971/ct(1ctあたりの単価)
上記の場合、0.303ctの方がお得なお買い物になります。
あるグレードの理想となるカラット単価を記憶していれば、提示価格が高いか安いかの目安とする事が出来ます。