Method
オーダーメイドダイヤモンドジュエリーをお選びいただく上でのガイドラインでございます。
普段使いのリングやネックレス、ピアスには、エンゲージリングほどダイヤモンドのグレードにこだわる必要は無いと、言われる場合がございます。
しかし、ダイヤモンドジュエリーに求められるのが綺麗な輝きである以上、その言葉に大した理由は無い事が分かります。
長年実店舗並びにインターネットで実際に接客やお問い合せをいただいてきた経験を基に、最新の動向を加味して記述させていただきましたので、グレードご選択の際の参考にしていただけましたら幸いに存じ上げます。
ある意味、ダイヤモンドジュエリーのグレード選びとも言えるダイヤモンドグレードの選択は、頭を悩ませる事柄かもしれません。
● カラーグレードに関しましては、どうしても最高のDカラーでないとと仰せの方以外に対しましては、基準グレードと致しましてGカラー以上お勧め致します。
Gカラー以上ですと単体で見た場合、どなたが見ても無色透明に見えます。
ただし、Gカラー以上は単体では無色透明ではございますが、DカラーのものとGカラーのものをルースの状態で横に並べて比較致しますと、Gカラーのものは(目の良いお客様ではFカラーでも極僅かに)色付を感じます。
● クラリティグレードに関しましては、どうしてもIFやVVS1でないとと仰せの方以外に対しましては、基準グレードと致しましてVS2以上をお勧め致します。
VS2以上は肉眼レベルでは違いが殆どありません。
VS2以上であれば肉眼ではインクルージョンは確認出来ませんし、VS2において10倍のルーペで確認したと致しましても、輝きに大きく影響を与える様な大きいインクルージョンではありません。
Gカラー以上VS2以上で、どちらかのグレードを上げると致しましたら、実質的な考えでは次にカラーグレードを上げられる事をお勧め致します。
これは、クラリティグレードは実質的な内包物の種類・大きさ・数を表すのに対し、カラーグレードは単に「色」という意味だけでなく、原石結晶レベルでの透明度にも意味を与えるものであるからです。
単一元素である炭素からできたダイヤモンドが、何故個々に色の違いが生じるのかと申しますと、わずかな不純物元素の含有と結晶の歪(ひずみ)が要因であるのです。
その事実から、カラーグレードが透明に近いダイヤモンドは、そのダイヤモンド原石も不純物元素の含有が少なく、結晶の配列も優れた原石からカットされた事を意味します。
その事はすなわち、カラーグレードが良いものの方が単に色が透明に近いというだけでなく、光学的にも優れ、高価である事を意味するのです。
枠付されたダイヤモンドの微妙なカラーグレードの判別は不可能な事から、より判り易いクラリティグレードを優先したくなりがちですが、この科学的要因がクラリティVS2以上であれば、次はカラーグレードを優先したい理由となっています。
ただしこの要因は、非常にわずかな違いであり、カラーとクラリティのどちらかを1グレード上げる場合に、カラーを上げるべき主旨であって、次に説明する2つのグレードほど輝きに対して優先順位は高くありません。