Quality or Weight
ダイヤモンドのカラット単価は、0.3カラットから1カラットまでの範囲ですと、基本的に0.1カラット単位でカラット単価が高くなります。
同グレードであれば0.3カラットのカラット単価と、0.4カラットのカラット単価では、後者の方が高くなります。
カラット単価の上昇率は、0.3カラットから0.4カラットへは比較的緩やかであるのに対し、0.5カラットを超えた途端、上昇率が跳ね上がります。
0.7カラットを超える時、1カラットを超える時も同様です。
ダイヤモンドの相場におけるこの現象は、少なくともこの十数年間ほぼ世界的に同じで、結論として需要の高さと希少性が起因しています。
大きさが変わらない0.4カラット後半のダイヤが0.5カラットに比べ一番お得だと仰せの方もおられます。
単に見た目の大きさでは正にその通りです。
ここで考えていただきたいのは、カラットは大きさの単位ではなく重さの単位であるという事です。
ダイヤモンドの価値をはかる方法が4Cであり、その中の1つであるカラットというグレードは、希少鉱物であるダイヤモンドが、何カラット以上の重さであるかが重要であり、価値がそこに存在し価格が決定されているのです。
ダイヤモンドのカラットに関しては、見た目の大きさにばかり目が向けられがちですが、実質的な価値の判断はどこでされているかも心の片隅に置いておく必要があるのです。
現在、婚約指輪にセッティングされるダイヤモンドの主流は0.2カラット台で、それまでの0.3カラット台を抜いたという統計が出ています。
国内ブランドでご予算20~30万円ですと、高品質な0.3カラット台のものは、ほぼ購入できないのが主な要因だろうと考えます。
しかも、お客様のご予算に合わせ0.1カラット台のものまで品揃えがあるそうです。
お気持ちがまず第一とは存じますが、婚約指輪に対する女性の”潜在的な”憧れは現在でも顕在で、リングにセットされたダイヤモンドが0.2カラット未満では、一生に一度の婚約という誓いに際し、やや寂しい気も致します。
ここでご考慮いただきたいのは、ダイヤモンド自体にブランドは存在しないという事です。
カラットが大きくなれば光の総体も大きくなり、よりダイヤモンドは輝いて見えます。
「小さなダイヤモンドでもカットが良ければ大きい石より輝きます。」とは、よく使われるフレーズですが、確かに小さい方がエクセレント、大きい方がフェアやプアであればそうなるかもしれませんが、エクセレント以上が当たり前の現在の婚約指輪選びでは、その言葉は当てはまらず、大きい方が輝く事は自明の事実なのです。
カラットに対する優先順位は、もっと高くなるべきだと考えています。
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