婚約指輪の選び方 - カットとカラット

Four-Cs

Method

グレードの選び方 - グレードガイド(2)

輝きのため重視すべきグレード

前項に記述した通り僅かな違いはあれど、Gカラー以上VS2以上であれば、ダイヤモンドの輝きに大きく影響を与える要因はございませんので、実質的にカットの良さと大きさがダイヤモンドの輝きには一番のポイントになって参ります。

推薦カットグレード

輝きを左右するのはプロポーションとフィニッシュを含めたカット技術

カットグレード表

● カットグレードに関しましては、ダイヤモンド上部から入射した光を効率良く正確に反射し放出する最低限のカットグレードと致しまして、エクセレント(Excellent)グレードが1つの基準になって参ります。

カットグレードエクセレント以上で、且つより確かで多くの光の放射、正確なカットをお望みの場合、Ex H&Cや3Ex H&Cをご選択されることをお勧め致します。

特に現在のブランダルシーンでは、H&C(ハートアンドキューピット)の普及と、ハートにキューピットの矢というイメージが相まって、婚約指輪にはH&Cが出現するダイヤモンドがマストアイテムになってきています。

上項に述べましたようにD~GカラーやIF~VS2の間で、カラーやクラリティを1ランク下げても輝きに著しい差は生じませんので、カットグレードを上げることによる価格の上昇は、カラーグレードやクラリティグレードを下げることで吸収させることが理想的です。

そのため、価格的な理由でカットグレードの最高ランクである3Ex H&C(トリプルエクセレントハートアンドキューピット)を避ける理由はありません。

3Ex H&Cを選択する事は、ダイヤモンドとして最高の評価であるだけでなく、貴方がダイヤモンドの輝きに妥協をしなかった証ともなるでしょう。

近年海外でも3Ex H&Cの素晴らしさが認知され、大手ジュエラーがプレミアムダイヤモンドとして付加価値を与え販売している例が多々見られるようになっています。

先駆けた日本は、3Ex H&Cの研磨済みダイヤモンドを一番安く購入出来る国になっており、ダイヤモンド原産国でない日本に各国のバイヤーが集まるという事象も起こっています。

ダイヤモンドの4C カット

推薦カラット

婚約指輪で一番重要なのはカラット、ダイヤモンド重量の普遍的な価値は0.3カラット以上

カラットと大きさの比較表

● カラットに関しましては、カットの良さを充分に発揮できる最低限の体積という意味合い、アクセサリーではなくエンゲージジュエリーであるという意味合い、一生涯ご着用いただくための普遍的な価値と言う意味合いから、0.3ct以上が1つの基準になると存じます。

言うまでもなくカットグレードが優れたダイヤモンドは、カラット重量が多くなるほど輝きの総量も多くなるのです。

近世では婚約指輪を贈るという事は、大粒のダイヤモンドを贈るという意味合いが強く、その歴史上の登場人物も婚約を宣言する際には、ダイヤモンドの大きさの選定に頭を悩ませていたのです。

ダイヤモンドに将来的な資産価値を求める場合、4Cの中ではカラット重量が一番重要な判断基準になります。

ダイヤモンドは、カラット重量が大きければ大きい程、ご購入時の金額からの歩留まりが良くなる傾向にあるのです。

また、宝飾品としての出来栄えも、カラットの大きい物の方がより良く見える傾向にあります。

ご自分の母親に、人生の大先輩に、今現在着けるとしたら何カラット位の指輪が欲しいか聞いてみましょう。

若い頃に考える小さすぎるダイヤモンドの指輪は、決して選ばれる事がありません。

ブランドの付加価値や他のグレードにこだわり過ぎたり、現在の自分には似合わないという思い込みで、余りに小さなダイヤモンドを選択する事は、年齢を重ねても着けられる普遍性が無くなる事から、未来永劫の愛を誓うという婚約指輪の本来の意味からも外れてくる様に思われます。

ダイヤモンドの4C カラット

その他追記事項

● 上記お勧めの基準は、個人の感受性にも左右されますので、出来ましたら各々1グレードづつ上げられて、FカラーVS1以上にされることもご考慮にお入れいただければ幸いに存じ上げます。

● ダイヤモンドのカラーは、微量の不純物元素と結晶の僅かな歪が要因です。

また、インクルージョンは少ない程、入射する光の取り込み量は多くなり、また上面反射する光の総量も多くなります。

これらの事実から、ダイヤモンドの輝きと煌きにより最高のものを望む場合、カラットとカットグレードを重視する事が前提ですが、カラーグレード、クラリティグレードとも1グレードでも良いに越した事が無いのは事実です。

● 蛍光性に関しては、現在の相場ではStrongやVeryStrongの蛍光性は相場価格が極端に下がりますので、それを好んで購入する場合を除き注意が必要です。

ダイヤモンドの蛍光性

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